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- この記事はこんな方に向けて書いています
- 「アウトドアには使ったりしないんだけど、ダウンに防水スプレーって必要?」
「というかそもそも使っても大丈夫なの?」
「ダウンジャケットにおすすめな防水スプレーは?」
アウトドア経験者なら、ダウンジャケットに防水スプレーを振っておくのは基本中の基本。
しかし、タウンユースのダウンにまでスプレーは必要なのか。
そして使うならどんなスプレーがおすすめなのか。
こんにちは!「ダウンリユース」管理人のnomです。
アウトドアをきっかけにダウンウェアに興味を持ち、「日本繊維製品消費科学会」に入会、論文からダウンの情報を学んでいます。
コスパ系~高級ダウンまで、10着以上ダウンジャケットを購入し、日々ダウンの着こなしを楽しんでいます。
この記事では、防水スプレーを使うメリットや使用上の注意点、フッ素系・シリコン系2種類から、防水スプレーのおすすめなどを解説。
なかなかダウンに防水スプレーを振る勇気がでない人でも、この記事を読めばシミを恐れることなく使っていくことができます。
アウトドア・タウンユースに関わらず、ダウンジャケットに防水スプレーを振っておくと長持ちするのでおすすめ。
ただし、使える素材・使えない素材があるので、しっかりと注意表記を確認しながら。
つけすぎによるシミにも注意しましょう。
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ダウンジャケット最大の弱点“水分”を防水スプレーでカバー
ダウンジャケットは水にぬれると機能性の低下やカビ発生を招いてしまうため、普段のお手入れで防水スプレーを振っておくと有効です。
ダウンは水に弱い素材であり、ぬれると羽毛に空気を含めなくなり、保温性が低下します。
また、中身が濡れたまま放っておくと、カビが発生したり、においの原因になったりする可能性も。
防水スプレーを振っておくことで水分のしみ込みを防ぎ、以上のリスクからダウンを守ることができます。
ダウンジャケットに防水スプレーを使っても大丈夫?
結論から言うと、ほとんどの場合、ダウンジャケットに防水スプレーを振っておいても問題がありません。
それどころか、使える素材であるなら使っておいた方が良いと言えます。
防水スプレーを使う上で注意すべきは、素材の相性と使い方です。
正しい使い方を守らないとシミになってしまうので、以下で説明する注意点をよく確認しがらスプレーを振ってみてください。
防水と撥水のちがい:撥水は水を弾く効果
防水と撥水(はっすい)ってどう違うの?
まず撥水について説明しますね。
撥水とは、水を弾く性質のことを言います。
実は、防水スプレーは防水効果ではなく、撥水効果をもたらすものなんですよ。
撥水は生地自体の機能ではなく、後からシリコンなどをコーティングすることで機能を発揮します。
撥水機能はあまり長持ちしないので、防水スプレーを定期的に振りなおしましょう。
撥水をうたっている服でも、使っているうちに撥水効果は落ちてきます。
どのようなアウターを着ているのであれ、防水スプレーは一本持っておきましょう。
防水は水を通さない効果のこと
先ほども説明したように、撥水加工は水を弾く加工のことです。
一方防水加工とは、水を通さない加工のことを言います。
文章からなんとなくわかると思いますが、水分を通さない力は防水>撥水です。
また、撥水加工が表面的な加工なのに対して、防水加工は生地自体がそもそも水を通さないものとなっています。
基本的には、撥水効果は服に後付けで加工できるものですが、防水効果は後から持たせることはできません。
防水効果のある生地はどんなもの?
- ナイロン
- ゴアテックス(メンブレン)
- ポリエステル
- ビニール
- ゴム
- ラミネート(綿や麻など布地の表面に、ポリ塩化ビニルを貼り合わせたもの)
以上は代表的な防水効果のある生地ですが、例外があることに注意してください。
例えばナイロンでも、防水効果のあるもの・ないものがあります。
水を通さないんだったら、防水加工のジャケットに防水スプレーはいらないの?
いえ、防水の服でも定期的に防水スプレーを塗布するのがおすすめです。
防水効果を持つジャケットでも、時間とともに撥水効果が失われていきます。
買った当初は水を弾いていたカッパがだんだんと水を吸うようになってしまうのは、経験した人が多いのではないでしょうか。
水を吸うカッパは着ていて不快に感じますし、服の中も蒸れやすくなって思うように機能を果たせなくなります。
そのような事態を防ぐため、もともと防水機能を持つカッパのようなアイテムでも、定期的に防水スプレーを振りかけてあげるのがおすすめです。
特に、洗濯した後は撥水効果が落ちています。
洗濯後は防水スプレーを振っておきましょう。
ダウンジャケットに使う防水スプレーの選び方
防水スプレーには、フッ素系とシリコン系の2種類があります。
それぞれダウンの特徴や用途によって使い分けましょう。
メリットデメリットなど解説していきますが、迷ったらフッ素スプレーを買っておけばほとんどの場合に対応できますよ。
まずは、2種類のスプレーと素材の相性を把握しておく必要があります。
以下に相性の悪い素材の目安をまとめていますが、スプレーによっては当てはまらない場合があるので注意してください。
フッ素・シリコンと素材の相性について
・フッ素系スプレーと相性の悪い素材
- 毛皮
- エナメル
- ゴム
- その他ドライクリーニングができない素材
・シリコン系スプレーと相性の悪い素材
- 革製品
- 毛皮
- ゴアテックスのような通気性のある素材
- エナメル
- ゴム
- その他ドライクリーニングができない素材
上に書いてあるドライクリーニングができない素材ってどんなもの?
プリントがついたものや、スパンコール、ビーズ、合成皮革などを使った衣類が当てはまります。
合成皮革(フェイクレザー)を使ったダウンはよくあるので、間違えてスプレーしてしまわないよう注意してください。
フッ素系スプレーは通気性重視。薄手のダウンジャケットにおすすめ
フッ素系防水スプレーは、細かい粒子を吹き付けて繊維の一本一本をコーティングします。
幅広い素材に使えて、通気性を損なわないのが特徴です。
インナーダウン・薄手ダウンなどの、着用中にムレたくないダウンジャケットに使うのがおすすめ。
もちろんインナーダウン以外にも使えるので、迷ったらとりあえずフッ素系を買っておきましょう。
防水効果が切れるのが早い点を除けば万能なスプレーですが、価格が少し高いことはデメリット。
シリコン系スプレーは撥水重視。アウター用のダウンジャケットにおすすめ
シリコン系の防水スプレーはダウンにしっかりとした“油膜”をつくります。
通気性はフッ素系に劣りますが撥水効果が長持ちするので、アウター用の厚手ダウンに使用するのがおすすめ。
フッ素系のスプレーに比べると安いことも特徴のひとつです。
ただし、素材をシリコン油膜で完全に覆ってしまうので、ゴアテックスなどの透湿生地やレザーには適していません。
幅広い素材のものに使いたい場合は、フッ素系のスプレーを購入しておきましょう。
両方の特徴を備えたハイブリッドスプレー
防水スプレーの中には、フッ素とシリコン両方の特徴を備えたハイブリッドタイプも存在します。
価格としても効果としても両者の中間ぐらいの立ち位置で、通気性を維持しつつ、高い防水効果を得ることが可能です。
ただし、シリコンを配合しているため、使える素材の幅はシリコン系スプレーと同じとなっています。
ダウンジャケットにおすすめの防水スプレー
表の関係でフッ素スプレーの撥水効果を「低い」としましたが、“どちらかと言えば低い”というだけです。
フッ素系スプレーを使っても十分な撥水効果を発揮してくれるので、ご心配なく。
以上の特徴を踏まえつつ、それぞれの種類の中でおすすめのスプレーを紹介していきます。
【フッ素系】アメダス(コロンブス)
アメダスは定番防水スプレーのひとつ。
靴に使っている人も多いと思いますが、ダウンジャケットに使うこともできます。
フッ素系スプレーなので幅広い素材に対応し、通気性を損なうことなく、汚れや雨を効果的に防ぐことが可能です。
フッ素系の特徴として、油性汚れに強いこともメリット。
【シリコン系】衣類・布製品用 防水スプレー(スリーエム ジャパン)
シリコン系のスプレーは数あれど、こちらを選んだ理由は、強力な撥水効果があることと、スプレー後の乾燥時間が早い(1分!)こと。
お手入れの時間が短くて済むので、忙しい人におすすめのスプレーです。
また、価格はフッ素系の半額以下と、手に入れやすいことが最大のメリットでもあります。
ただし、先ほども説明したように、フッ素系に比べると使える素材には限りがあることに注意してください。
具体的には、皮革を使っているものや、ゴアテックスなどの通気性を重視した素材を使っているダウンジャケットなどがNGです。
【ハイブリッド系】防水スプレー(セメダイン)
フッ素系のように通気性を確保しながら、シリコン系の強力な撥水効果を得ることができるスプレーです。
これは防水効果に加えて、除菌・消臭効果もあるスプレーなので、ダウンジャケットの面倒なお手入れを一本で済ませることができます。
しかし、シリコン系と同じく、使える素材には限りがあります。
特徴だけでみると、なんとなくシリコン系の上位互換かのように思われますが、少しだけ価格が高いというデメリットも。
ダウンジャケットに防水スプレーを使うメリット
- 雨や雪などの水分を弾いて濡れにくくする
- 汚れが付きにくくなる
- 湿気・カビの予防
- (ダウンの劣化を防ぐので)機能性を保てる
ダウンジャケットに防水スプレーを使っておくと、以上のようなメリットがあります。
雨や雪などの水分を弾くのはもちろん、汚れが付着しにくくなるので、ダウンの全体的な劣化を防ぐことが可能です。
防水スプレーを振っておくことで、ダウンの暖かさを維持しながら、長く着ることができます。
防水スプレーをかけると縫い目のすき間を埋められ、羽毛の飛び出しを抑えることができる。
…って聞いたけどほんと?
管理人の体感的には、そこまで違いは感じられないようです。
どうやっても出てしまうときは出てしまうので、気持ちぐらいだと思っておきましょう。
すき間を埋めようとして多めに振りかける、なんてしているとシミになってしまいますよ。
ダウンに防水スプレーを振る頻度は月に1度
防水スプレーを使ってからしばらくすると、スプレーのコーティングが取れてしまいます。
そのため定期的に振りなおしをすることになりますが、その頻度は月に1回程度です。
靴は履くたびに防水スプレーをかけなおしたりします。
しかし、ダウンジャケットは靴ほどハードにこすれたり、汚れたりすることはあまりありません。
かけなおす間隔が短すぎても厚塗りのようになってしまって通気性を損なうため、月一程度の頻度がちょうど良いでしょう。
最初に防水スプレーを使うのはどのタイミング?
防水スプレーは買った当初から使っておくのがおすすめです。
ダウンを買って帰ってきたら、まずは防水スプレーを振っておいて、初期段階の劣化を防ぎましょう。
ダウンに防水スプレーを使う際の注意点
防水スプレーは正しく使わないとシミになったり、かえって撥水性能が悪くなったりする恐れも。
以下の注意点を守ることで、失敗することなく防水スプレーを使うことができます。
- 振りかける前に表面の汚れを取る。
- 風通しのいい屋外で使用する。
- ダウンとスプレーの距離を十分にとって使う(20㎝以上)。
- 防水スプレーを振ったあとはしっかりと乾燥させる。
スプレー缶に書いてある注意書きをよく読むことも重要です。
防水スプレーは乾燥した状態で振るものと思いがち。
しかしスプレーによっては、洗濯後の濡れた状態で振りかけなければならない商品などもありますよ。
振りかける前に表面の汚れを取る
汚れの上からスプレーすると、汚れごとスプレーで固めてしまうことになります。
ホコリはブラッシングで取り除き、ブラッシングで取れない汚れがある場合は薄めた中性洗剤で部分洗いを。
本格的に洗濯する必要が出てきた場合は、以下のダウンジャケット洗濯してみた記事もご覧になってみてください。
写真付きで実践しながら洗濯手順を解説しています。
風通しのいい屋外で使用する
防水スプレーを吸い込む事故は毎年報告されており、屋内で使用するのは非常に危険です。
参考ー防水スプレーを吸い込む事故に注意しましょう!(日本中毒情報センター)
たとえ屋外であっても風向きの関係で吸い込む可能性もあるので、使用には十分注意を払ってください。
ダウンとスプレーの距離を十分にとって使う
ダウンとの距離が近すぎるとシミになってしまうので、20㎝程度は距離をとり、まんべんなくスプレーします。
手のひら1枚分の長さより少し離す、ぐらいが20㎝の目安です。
かける量は全体がしっとりとする程度まででOK。
液だれするぐらいたっぷりかけてしまうとシミになりやすいので注意してください。
防水スプレーを振った後はしっかりと乾燥させる
「今日は雨だから…」とお出かけ前に防水スプレーを振る人もいますが、防水スプレーを振ってから30分程度は乾燥させないと効果が表れません。
また、スプレーによって乾燥時間が違うことに注意してください。
フッ素系とシリコン系の2つのうち、シリコン系スプレーの方が乾燥が短くて済む場合が多いです。
【まとめ】ダウンジャケットに防水スプレーを使って長持ちさせよう
ダウンジャケットに防水スプレーを使った際のメリット、使う際の注意点、おすすめのスプレーなどを解説してみました。
防水スプレーにはメリットも大きいですが、必ず振っておかなければならないというわけではありません。
生地との相性もありますし、とくにシミには十分注意して使うように気を付けてください。
また、防水スプレーを普段から振りかけておくのも大事ですが、そもそもダウンを濡らさないようにすることも同じぐらい重要です。
ダウンジャケットを大事に扱って、長くお付き合いできるようにしていきましょう。
防水スプレーが使えないダウンジャケットの場合は?
防水スプレーが使えないダウンジャケットや、ハイブランドダウンなどは、クリーニング店で防水加工してもらうのがおすすめ。
専門店ならシミになる心配もなく、防水効果が長く続くため、お手入れがかなり楽になりますよ。
防水加工が標準搭載!追加料金なし