PR
- この記事はこんな方に向けて書いています
- 「時期的にそろそろしまうけど、ダウンをクリーニングに出すのは面倒。どうにかして自宅で洗濯できない?」
「洗濯はしたいけどできれば失敗したくない!」
「買取に出すので、金額アップを期待しつつ少しでもきれいにしておきたい」
ダウンのクリーニングって高いですし、そもそもクリーニングに持っていくのが面倒なので、できれば自分でお手入れができれば言うことはないですよね。
しかし、ダウンの洗濯はやり方を間違えると、羽毛が傷んで最悪着れなくなってしまうことも。
こんにちは!「ダウンリユース」管理人のnomです。
アウトドアをきっかけにダウンウェアに興味を持ち、「日本繊維製品消費科学会」に入会、論文からダウンの情報を学んでいます。
コスパ系~高級ダウンまで、10着以上ダウンジャケットを購入し、日々ダウンの着こなしを楽しんでいます。
今回は、ダウンの自宅での洗濯を実際に行い、写真付きで解説します。
マネをするだけでしっかりとダウンを洗うことが可能です。
家にあるものだけでできる方法なので、洗濯のやり方がわからない・失敗したくない人はぜひご覧になってください。
ダウンを頻繁に洗濯すると、羽毛がダメージを受けてしまいます。
ダウンのお手入れの中で、洗濯はあくまで最後の手段。
あまりしょっちゅうするものではないことも覚えておきましょうね。
満足度No.1!ダウン50000着以上の実績あり
ダウンジャケットを洗濯すると、ダウンのふくらみが復活するかも
- ダウンジャケットを洗濯することで得られるメリット
- 汚れが取れる
ロフト(ふくらみ)が復活する可能性がある
ダウンジャケットを洗濯すると、汚れが取れるだけでなく、ダウンを買った当初のロフトが復活する可能性があります。
ダウンは着ていくうちにダメージを受けてふくらみが失われていきますが、その原因のひとつに、羽毛に汚れが溜まっていくことが挙げられます。
汚れが溜まると羽毛が重くなり、だんだんとしぼんでいってしまうのです。
ダウンがロフトを失うと、ダウンも暖かくなくなってしまいます。
そのような傷んだダウンを洗濯してあげると羽毛の汚れがとれるため、元の状態に近づけることが可能です。
なんとなくでも、「ダウンが暖かくなくなってきたな…」と感じたら、一度試してみるのもアリだと思いますよ。
ダウン洗濯前にチェックしておくべきポイント3つ
ダウンを洗濯する前に、以下の3つのポイントをチェックしておきます。
- ダウンジャケットのタグを見て、洗濯できるか確認する。
- ポケット・ファスナーは全閉めしておく。
- ひどい汚れがあれば、部分洗いしておく。
それぞれについて解説していきますね。
ダウンジャケットのタグを確認する
新しい洗濯表示|消費者庁
- タグでチェックすべきポイント
- 洗濯禁止ではないか
温度はどのくらいまで平気か
洗濯にはぬるま湯を使うので、温度がどのくらいまで平気かを確認しておきます。
30℃がいけるなら大丈夫です。
お湯がダメでも、汚れの落ち加減が少し劣るものの、冷たい水で洗うこともできます。
また、ダウンジャケットの素材に一部でもウールやレザーを使用している場合は、基本的に洗濯は不可能です。
水につけてしまうと傷むため、諦めてクリーニングに任せましょう。
ダウンジャケットのポケット・ファスナーを全閉めする
洗う前に、フロント部分やポケットなどのジッパーやホックをすべて閉じます。
調整用のドローコードなどがあれば、邪魔にならないように調節。
後で折りたたんで洗うので、閉めておいた方がやりやすく、型崩れも防げます。
前がファスナーではなくスナップボタンの場合でも、同じように全閉めしましょう。
ひどい汚れがあれば部分洗いしておく
首もとや袖口などの汚れが気になる場合は、洗濯するだけでは落ちない可能性があるため事前の部分洗いで対応します。
中性洗剤をうすめてタオルやスポンジに含ませ、よく拭きます。
汚れが取れたら、洗剤が残らないようにしっかりとふき取りましょう。
部分的な汚れのみが気になっていたのなら、洗濯までせず、部分洗いをしておくだけでもOKです。
ずっとお手入れしてなかったダウンジャケットだと、部分洗いじゃ汚れが落ちないかも…。
頑固な汚れがあるなら、ベンジンを使うと落ちるかもしれません。
ただ素材の相性が大きいので、慎重に。
ベンジンは、ホームセンターや一部薬局、Amazonなどで取り扱いがあります。
ライター用と染み抜き用のベンジンに分かれているので、ちゃんと染み抜き用を選びましょう。
- あわせて読みたい
- 【襟汚れ防止対策も】ダウンジャケットの襟汚れを落とす2つのコツ
ダウンジャケットの洗濯に必要なもの
- 洗濯桶(大きめのバケツでもOK)
- ぬるま湯
- 洗剤(中性、できればダウン用洗剤)
- (撥水スプレー)
ダウンジャケットの洗濯は基本的に手洗いで行います。
普通に洗濯機で洗うと、こすれて羽毛が飛び出てしまったり、遠心力がかかって羽毛が変に寄ってしまう可能性が高いためです。
洗剤は家庭にある中性洗剤を。
用意できればでいいですが、ダウン用洗剤を使うのがベストです。
撥水スプレーって必須?
撥水スプレーは生地との相性があるため、必須というほどではありません。
ダウンの機能性を損なわないために「あると便利」程度です。
ただし、もしアウトドアで使う予定のあるダウンなら、天候に対応するためにも塗布しておいたほうがいいでしょう。
ダウン用洗剤には柔軟剤が入っている
いつもは普通の中性洗剤で洗濯しているのですが、記事を書くついでにダウン用洗剤を買ってみました。
買ったものはこちら↓
ダウン用洗剤を実際に買い、成分表を見てみると、柔軟剤が含まれているようです。
通常の洗剤と比べて仕上がりが良くなるのは、ここがポイントだと推測できます。
ただ、それだけならわざわざダウン用洗剤を買わなくても、普通の洗剤に柔軟剤を加えて洗濯すればいいのでは?と思ってしまいますよね。
自分もそう思って実際に検索し、いろいろと情報を集めてみましたが、
- 柔軟剤は羽毛を油分でコーティングするので、柔軟剤を使うことで羽毛特有のふわふわ感が失われる
- 入れてもいいが、入れすぎてしまうと中のダウンが膨らまなくなる
- 羽毛のふわふわ感を保つためには柔軟剤を使うのがおすすめ!
と、サイトによって言っていることはバラバラで、いまいち信用しきれません。
個人的な意見としては、中性洗剤に後から柔軟剤を入れるのは少しリスキーだと感じました。
ダウン用洗剤は絶対ではなく、エマールなどでも洗濯できます。
しかし柔軟剤を加えるくらいなら、そのまま洗濯したほうが良さげです。
【手洗いで実践】ダウンジャケットの洗濯方法
実践する前に、今回の手順をあらかじめまとめておきます。
- ダウンジャケットにキズや破れがないか確認する(あればリペアシートなどで修復)。
- フロントやポケットのジッパーを全て閉じておく。
- 洗濯おけにダウンがひたるぐらいのぬるま湯を入れて、濃くなりすぎないよう様子をみながら洗剤を入れる。
- ジャケットをたたみ、ダウンのふくらみをつぶすようにして丁寧に空気を押し出す。
- 空気を押し出した状態のジャケットをぬるま湯につける。しっかりと湯が行きわたるようにさらに空気を押し出す。
- 押し洗いをする。軽く押す程度でOK。
- すすいだら、桶を傾けてゆっくり水を抜き、ジャケット内の水が自然に抜けるのを待つ。
- ジャケットを軽くまいてさらに水分を押し出す。再度ジャケットをすすぎ、水が濁らなくなるまで7~8を繰り返す。
- ジャケットのジッパーを開けた状態で脱水へ。洗濯機のドラムに沿わすように置くと効率よく脱水できる。
- 撥水スプレーを塗布する(注意:スプレーによっては乾燥後に塗布するものもあります)。
- 乾燥機で乾燥させる。
- ダウンのボリュームを損なわないようにハンガーなどにかけて保管。
ではやっていきましょう!
- 用意するもののおさらい
- 洗濯桶(大きめのバケツでもOK)
ぬるま湯
洗剤(中性、できればダウン用洗剤)
(撥水スプレー)
1.ダウンジャケットにキズや破れがないか確認する(あればリペアシートなどで修復)。
洗濯に入る前に、ダウンジャケットにキズが破れがないか確認しておきましょう。
破れがあると、水につけた際にダウンが流れ出てしまう可能性があります。
もし破れていたら、市販のリペアテープで修復します。
手に負えなそうなら専門店に修理を依頼しましょう。
修理も依頼可能!ダウン50000着以上の実績あり
2.フロントやポケットのジッパーを全て閉じておく。
先ほど説明したように、洗う前にフロント部分やポケットなどのジッパーやホックをまたは前ボタンをすべて閉じます。
ドローコードがあれば邪魔にならないように調節しましょう。
3.洗濯おけにダウンがひたるぐらいのぬるま湯を入れて、濃くなりすぎないよう様子をみながら洗剤を入れる。
ぬるま湯の温度は30℃~40℃。
ダウンのタグを確認しながら温度を調節しましょう。
冷たい水でもいいのですが、ぬるま湯にすることで汚れの落ちが良くなります。
洗剤の濃さの目安は、かき混ぜると軽く泡立つ程度。
今回使ったダウン用洗剤の場合だと、水8リットル程度に対して洗剤6ml(キャップ一杯)でした。
あまり洗剤が濃すぎるとダウン本来の油分まで洗い流してしまうので、気をつけて調節します。
4.ジャケットをたたみ、ダウンのふくらみをつぶすようにして丁寧に空気を押し出す。
ジャケットにしっかり水分を含ませるために、事前に少し押しつぶしておきます。
たたみ方は以下。
腕をたたんで、腕が内に入るようにして縦方向に二つ折りします。
バケツのサイズが小さければ、ここからさらに半分にたたんでもOKです。
5.空気を押し出した状態のジャケットをぬるま湯につける。しっかりと湯が行きわたるようにさらに空気を押し出す。
スポンジに水を含ませるイメージで押していきます。
6.押し洗いをする。軽く押す程度でOK。
ゴシゴシ洗うのではなく、水を含ませる→軽く押し出す、の繰り返しです。
水を含んだダウンを無理に持ち上げると破損の可能性があるので注意してください。
しばらく洗っていると、水が少しずつ濁ってきます。
7.桶を傾けてゆっくり水を抜き、ジャケット内の水が自然に抜けるのを待つ。
8.ジャケットを軽くまいてさらに水分を押し出す。再度ジャケットを水にひたし、水が濁らなくなるまで7~8を繰り返す。
ダウンを絞らずに、軽く巻いて水分を押し出していきます。
水がある程度切れたらジャケットをもう一度水ですすぎ、洗剤と汚れを洗い流します。
今回洗ったダウンは薄手なので、すすぎは2回で完了しました。
9.ジャケットのジッパーを開けた状態で脱水へ。洗濯機のドラムに沿わすように置くと効率よく脱水できる。
脱水は洗濯機でOK。
ドラム式の場合は、ドラムに沿わすようにダウンを置くと短時間で済ませることができます。
縦型の洗濯機なら、四角く折りたたんで形を整えてから投入。
脱水は長時間行うとダウンに負担をかけるため、1分ごとに取り出し、様子を見ながら行うと良いでしょう。
洗濯機が使えない場合は、コインランドリーで…と言いたいところですが、脱水のみの利用はできない所が多いみたいなので、バスタオルを使って脱水する方法をおすすめします。
- バスタオル脱水のやり方
- 1.大きめのバスタオルを広げてジャケットを挟み、優しく押しながら水分を抜いていく(痛むので絞らないこと)。
2.バスタオルに水分が移ってきたら取り替える。
3.バスタオルが濡れなくなるまで1~2を繰り返し行う。
また、脱水が完了した半乾きの状態で、ダウンが寄っているならほぐし、形を整えます。
完全に乾いてしまうと、後から形を整えることができなくなるためです。
10.撥水スプレーを塗布する(注意:スプレーによっては乾燥後に塗布するものもあります)。
今回は撥水スプレーを使用していないので省略します。
アウトドア用でなければ、使わなくても構いません。
11.乾燥機、または陰干しで乾燥させる。
乾燥機を使う場合、温度が選べるなら低温で。
この段階ではしわしわでペッタンコですが、乾燥させればちゃんと元通りになります。
乾燥機が利用できない場合は、日の当たらない場所で陰干し(室内干しでもOK)。
1日では乾燥しきらないことも多いため、乾き具合を確認しながら行いましょう。
12.ダウンのボリュームを損なわないようにハンガーなどにかけて保管。
ハンガーにかけておくことで、充填されたダウンが偏らなくなり、型崩れを起こしにくくなります。
肩を支える部分が太いものを選ぶとダウンの寄りや型崩れを防止できるので、試してみてください。
ジャケット同士の間隔をできるだけ広げ、服同士がこすれないようにしておくとなお良いでしょう。
ダウン用洗剤はある程度効果がありそう
ダウン用の洗剤を使って洗濯してみたところ、若干ですがいつもよりふくらみが復活したように思えました。
このモンベルダウンは買ってから7年ほど経ち、ペラペラで最近戦力外になっていたのですが、これならまだ着れそうです。
普通の洗剤よりも少し高かったので、「効果がなかったらどうしよう…」と不安でしたが、これならまだ買ってよかったと言えそう。
1回で使う量もキャップ1杯と少なくて済むので、長く使えますね。
洗濯に失敗したときのリカバリー方法
- ダウンが縮んだり、団子状に固まってしまったら、もう一度水につけてほぐす。
- シミができたら部分洗い、またはもう一度洗いなおしてみる。
ダウンが変に寄ってしまったり、固まってしまったときはもう一回水につけ、濡らした状態でほぐします。
乾いて固まったままほぐすとダウンが裂けてしまい、二度と元通りにならなくなるためです。
湿った状態でほぐしたあとは、形を整えて乾燥させれば直ります。
部分的にシミができてしまったらその部分だけ洗ってみる、またはもう一度全体を洗いなおします。
これまで冷たい水で洗濯していた場合は、ぬるま湯で洗濯してみるのがおすすめです。
どうしても取れないガンコなシミがあるなぁ…
部分洗いの所でも紹介しましたが、ベンジンを使ってみるのはいかがでしょう?
ベンジンが使えるか微妙なとき、または洗濯で取れなさそうなら、クリーニング へ。
洗濯の頻度は3年に1回でOK
着ている回数にもよりますが、冬場のみ・3日に1回着ている程度なら、洗濯は3年に1回やっておけば十分です。
汚れたダウンは洗濯するとある程度復活しますが、濡らす行為はダウンに少なからずダメージを与えます。
あまりしょっちゅうダウンを洗っても痛みが出てしまうので、ある程度期間を空けつつ、洗濯などのお手入れをしていきましょう。
ダウンジャケットの普段からのお手入れについて
ダウンジャケットの寿命をさらに伸ばすには、普段からのお手入れが重要。
以下では、洗濯以外のお手入れ方法を記載しています。
- 洗濯以外のダウンお手入れ方法
- 羽毛が飛び出したら逆から引っ張って戻す
生地のしわをとりたい場合はアイロンを使う
羽毛が飛び出したら逆から引っ張って戻す
縫い目から羽毛が飛び出したら、逆から引っ張ってジャケットの中に戻してあげます。
飛び出した羽を見るとついつい抜いてみたくなりますが、引き抜くと絡み合ったダウンが次々に抜けてしまうのでNG。
慣れるまで少し難しいです…。
ダウンは縫い目から飛び出すので、どの位置のダウンパックから出ているかを確認しながら行います。
ダウンを上手く引き戻して、ダウンのボリュームを保ちましょう。
ダウンジャケットのしわをとりたい場合はアイロンで
しわが気になる場合は、アイロンを当てて対応します。
アイロンを使う際は、以下の点に注意しましょう。
- 当て布を使う
- アイロンの温度は低温で
- 同じところに当て続けない
ジャケットの素材によってはアイロンを当ててはいけないものもあるので、洗濯タグは要確認です。
洗濯後、長期保管の方法について
春になって衣替えの時期になれば、ダウンジャケットはお役御免。
シーズン終わりに長期保管する際は、羽毛をつぶさないことに気を使ってみてください。
クローゼットにしまう際の保管方法は、とにかくダウンをふんわり、ふっくらとさせた状態にしておくことが大切です。
理想はハンガーにつるして、風通しが良い・直射日光の当たらない場所で保管。
また、ジャケット同士がこすれないように服と服の間を空けておくとなお良いでしょう。
ハンガーにかけておくことで、充填されたダウンが偏らなくなり、型崩れを起こしにくくなります。
肩を支える部分が太いものを選ぶとダウンの寄りや型崩れを防止できるので、試してみてください。
もし保管中にダウンにカビが生えてしまった場合は、アルコールスプレーや酸素系漂白剤を使って自力で除去することができます。
詳しくは、以下の記事も参考にしてみてください。
ダウンジャケットの折りたたみ方
ハンバーを使わずに、ダウンを折りたたんで丸め、ダウンバッグで保管しておく方法でもOKです。
まず、洗ったときと同じように腕をたたみます。
今度は、縦に折るのではなく、腕が内に入るようにして横に折ります。
この状態で襟の方から丸めていきます。
丸めきったらそのままダウンバッグへ。
ダウンジャケット洗濯方法のまとめ
ダウンを洗濯すると、汚れが落とせる上に、ロフト(ふくらみ)が回復する可能性があるなどのメリットがあります。
しかし、記事内でも書いたように、あまりに頻繁に洗ってしまうのもダウンがダメージを受けるため逆効果。
だいたい3年に1回程度、今回紹介した方法で洗濯しておけば十分だと思います。
少し難しいと感じたり、そもそも洗濯できない素材を使っているダウンならクリーニングへ。
ただ、クリーニングもショップによって出来が違うので、怖いなと感じたらダウンクリーニングの専門店に依頼するのがおすすめです。
満足度No.1!ダウン50000着以上の実績あり